
中型―大型犬をマンションで飼育するのは、一見大変に思えるかもしれません。例えば、狭いスペースでの運動不足や騒音問題などが課題として挙げられます。しかし、適切な工夫と配慮をすれば、犬にとっても飼い主にとっても快適で楽しい生活を送ることが可能です。この記事では、中型―大型犬とマンションで暮らすための具体的な工夫について詳しくご紹介します。
スペースの確保と間取りの選択
中型―大型犬と快適に暮らすためには、まず十分なスペースを確保することが重要です。2LDK以上の間取りを選ぶことが理想的で、特にリビングは10畳以上の広さが望ましいです。リビングが広ければ、犬がのびのびと過ごすことができ、ストレスも軽減されます。例えば、犬がリビングでおもちゃで遊んだり、ゆっくりと横になって休んだりするスペースを確保できることで、精神的にも安定しやすくなります。
また、犬用のトイレスペースは、犬の体の1.5倍以上のスペースが必要です。大型犬の場合、畳1帖分程度が目安となります。トイレはなるべく人目につかない場所に設置し、犬が落ち着いて用を足せる環境を整えましょう。また、サークルやケージのスペースも確保する必要があり、特にケージ内にトイレを置く場合は、畳4帖分程度のスペースを確保することが理想です。

室内環境の整備
犬が快適に過ごせる室内環境を整えるためには、フローリングに滑り止めマットやシートを敷くのが有効です。これにより、犬の足腰への負担を軽減し、関節のトラブルを防ぐことができます。さらに、犬がリラックスできる落ち着ける空間として、ケージやサークルをリビングの一角に設置することをおすすめします。
犬用のトイレには、飛び散りにくい大きめのものを用意することで、清潔さの維持にも繋がります。また、キッチンのコンロにはロック機能付きのものを選ぶことで、誤って犬が点火するリスクを避けることができます。例えば、「リンナイ」や「パロマ」などのメーカーからは、チャイルドロックやタイマー付きの安全機能を備えたガスコンロが販売されています。これらの製品を選ぶことで、さらに安心なキッチン環境を整えることができます。
清潔さの維持
大型犬との生活では、特に清潔さを保つことが重要です。犬の抜け毛は毎日の掃除で対策を行い、1〜2カ月に1回のシャンプーも欠かさずに行いましょう。広めの浴室があれば、犬の足洗いやシャンプーもスムーズに行うことができ、犬も飼い主もストレスを軽減することができます。
また、清潔を保つために、犬用の掃除道具をいつでも手に取れる場所にまとめておくと、掃除が楽になります。抜け毛対策には、掃除機やコロコロローラーに加えて、空気清浄機の利用も効果的です。
騒音対策
マンション暮らしでは、騒音問題への配慮が欠かせません。犬の足音や鳴き声が近隣に迷惑をかけないようにするため、まずは可能であれば1階の物件を選ぶことが理想的です。1階であれば、階段を使わなくて済み、大型犬が外に出やすくなるため、散歩や外出がスムーズに行えます。そうすることで、下階への足音の影響を抑えることができます。
防音マットを床に敷くことで、犬が歩く際の音を軽減できます。また、無駄吠えを防ぐためのしつけを行うことも大切です。特に、中型―大型犬の鳴き声は大きいため、無駄吠えを防止することで、近隣とのトラブルを未然に防ぐことができます。
周辺環境の確認
犬との快適な生活を送るためには、周辺環境も重要です。近くに公園があるかどうかを確認し、犬の運動が日常的にできる環境を選びましょう。中型―大型犬は運動量が多いため、近隣に散歩がしやすい場所やドッグランがあるかどうかを物件選びの際に考慮することが重要です。
また、動物病院へのアクセスも確認しておくと安心です。緊急時にすぐに駆けつけられる距離に信頼できる動物病院があることで、飼い主としても安心して生活を送ることができます。
物件探しのポイント
大型犬とマンションで暮らすには、物件選びも慎重に行う必要があります。「ペット可」とされている物件でも、大型犬の飼育が可能かどうかは必ず確認しましょう。管理規約や賃貸借契約で、飼育可能なペットの種類や頭数に制限がある場合もあります。
また、共用部分において、ペットの利用を考慮した設備が整っているかどうかも重要です。例えば、ペット用エレベーターがあると、大型犬を連れての移動がスムーズになります。

しつけとトレーニング
限られたスペースで大型犬と共に暮らすには、しっかりとしたしつけとトレーニングが不可欠です。特に、トイレトレーニングや無駄吠えの防止、落ち着いて過ごすためのトレーニングは重要です。例えば、トイレトレーニングでは、成功した際にご褒美を与えるポジティブな強化法が効果的です。また、無駄吠えを防ぐためには、音に慣らすトレーニングや、必要に応じて犬の注意を別の行動に逸らす方法が有効です。YouTubeなどでドッグトレーナーが紹介している動画も参考になりますし、プロのドッグトレーナーに相談することで、具体的なアドバイスや効果的なトレーニング方法を学ぶことができます。
さらに、ケージ内での過ごし方や、飼い主が留守にしている際の行動をコントロールすることも、マンションでの生活をより快適にするポイントです。
近隣住民とのコミュニケーション
集合住宅で犬を飼育する場合、近隣住民への配慮も大切です。引越しの際には挨拶をし、自分のペットについて理解してもらうことで、お互いの信頼関係を築くことができます。日頃から近隣への挨拶を欠かさず、犬の鳴き声や足音などで迷惑をかけていないか、気を配ることが重要です。
また、何かトラブルが発生した場合でも、普段から良好な関係を築いていれば、スムーズに解決できることが多いです。マンションの管理人とも良好な関係を保つことで、ペットに関するトラブルを未然に防ぐことが可能です。

おわりに
中型―大型犬とマンションで暮らすには様々な工夫が必要ですが、適切な準備と配慮によって快適な生活を送ることができます。犬にとっても飼い主にとっても、ストレスの少ない環境を作り、共に楽しく過ごすことが何よりも大切です。
スペースの確保、室内環境の整備、騒音対策、清潔さの維持、周辺環境の確認、しつけの徹底といったポイントをしっかりと押さえれば、中型―大型犬でもマンション生活を快適に楽しむことが可能です。犬との生活をより豊かにするために、これらの工夫をぜひ取り入れてみてください。
この記事を書いた人 Wrote this article

john-family 男性
ずっと旅行をしていたい。愛犬Johnが来てからはなかなか気軽にお出かけできなくなったけど違う癒やしにあふれているからOK。社会人生活はベテランです。兵庫県在住。興味があちこちにいくので雑記帳になっちゃうかも。